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2022年7月、復帰。
せっかくなので、書いたまま埋もれさせてたカガクチョップSSを。
割と連載初期の頃にかいたものです。
せっかくなので、書いたまま埋もれさせてたカガクチョップSSを。
割と連載初期の頃にかいたものです。
沙衣「童話の『裸の王様』で『バカには見えない服』て出てくるよね」
蓮「既に嫌な予感が」
沙衣「あれを科学的に再現すると面白いんじゃ」
蓮「着ないわよ」
沙衣「最後まで言わせてくれ」
盛本「でもそういう服に需要なんてあるんですか?」
沙衣「……キミの口から『需要』なんて言葉が出るとは思わなかったよ」
蓮「で、あるの?」
沙衣「私の知る限り無いね」
蓮「じゃこれで」
沙衣「まあ待ってくれ。今回のは好奇心の方が大きい事は認める」
蓮「大きいも何も今までずっと『好奇心』だけでしょーが!」
沙衣「それは置いといて、ともかくもう作ったんだ。効果を試したい。協力してくれないかな?」
蓮「だから着ないってば!!」
沙衣「いや、もう着てるんだ。私が」
蓮「……へ?」
盛本「え?」
……………………
盛本「見えてますよ」
蓮「見えてるわね、フツーに」
沙衣「うーむ、そうか……
ずっといつも通りの反応だから見えてるんだろうとは思ったが……
これじゃ効果があったかわからないな」
これじゃ効果があったかわからないな」
蓮「そもそも『バカには見えない』て言うけど、何を基準にバカかどうか判別するのよ」
盛本「IQでも計ってるんですか?」
沙衣「いや、IQは正確に測定する機器を搭載するとパワードスーツみたいな見た目になって、
露骨に目立つし重いから止めたんだ」
蓮「じゃどうやってるのよ?」
沙衣「半径10m以内にいる人間の脳波と脈拍、呼吸を内蔵した検知器で測定し、服を着ている者と比較する。
そのどれか、そしてどちらかが安静時の数値からずれていればいるほど服が透けて見えるんだ。
まあ原理的にはバカ発見器というよりウソ発見器に近いかな」
盛本「へえー……でも別に透けてませんね」
蓮「ちょっとまって。今『安静時の数値からずれていれば』って言った?」
沙衣「そうだが?」
蓮「じゃ透けるわけないじゃない。皆安静時だもの今」
…………………………
沙衣「……ああ!?」
盛本「あ!今ちょっと透けました!」
沙衣「ええ!?」
蓮「あっホント」
沙衣「どっどこが!?」
盛本「えーと、白衣の……あれ?白衣脱いだんですか?」
蓮「あれ?そういえば……」
沙衣「脱いでないっ脱いでないよ!?脱ぐわけ無いだろ科学の象徴(?)を!!」
「「あ」」
沙衣「え」
盛本「……お、オヘソが見えます」
蓮「私も……」
沙衣「…………~~~っっっ!?!?!?」
蓮「ちょっおっ落ち着いて!ドンドン透けてるわよ!?」
盛本「えーと……あ!多分これ『どちらかが』ずれてるとっていうのが原因ですね。
今部長の方が安静時からずれてるから……」
蓮「盛本さん今それ指摘するのもちょっとずれてる!!」
沙衣「わーーー見るなっ見るなぁぁぁ~~~っっっ!!!」
蓮「見られたくないならなんで着たのよアンタッ!?」
盛本「……あ」
蓮「あ……」
沙衣「…………ぅぅ…………」
蓮「……とりあえず、これ着て」バサッ
盛本「えーと、部長着替えとか用意してます?」
沙衣「……薬品こぼしたとき用の予備がそっちに……」
盛本「じゃ取ってきます」
蓮「ホントにもう……これじゃアンタが一番バカじゃないの」
沙衣「……かえす言葉も無い」
盛本「童話通りになっちゃいましたね。あれも確か騙された王様が一番……あれ?」
蓮「? どうかしたの?」
沙衣「服が無かった!?」
盛本「いえ、予備の服はありましたけど……
今思い出してみると、あの童話では元々『バカには見えない服』なんて存在しなかったような……
だから『裸の王様』だった気が……」
…………………………
蓮「……そりゃ需要も無ければ誰も再現しようともしないわね」
沙衣「つまり?」
蓮「やっぱりアンタが一番バカって事」
沙衣「うわ~~~んっっっ!!!」
蓮「泣くな!!」
完
オチがちょっとパタリロ風になっちゃったかも。
カヅホさんの作風を真似るのは難しいです。
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